デスゲーム
「ここは…」


きらびやかなレンガ造りのアクセサリー店。装飾品なんて別にいらないんだけど。


「さっさと入るぞ」


黒崎の後を追い店内に入る。うわぁ、清潔感溢れる綺麗な内装。ガラスケースには可愛い物からカッコいい物まで揃っている。


「いらっしゃい……って黒崎君じゃないの。久し振り、急にどうしたの?」


…綺麗な人だ。離れてても良い香りがする。制服を軽く乱していて、それでも凛とした、モデルのような女性だ。


「今日も綺麗だな花梨。今回はこいつの用だ、残念だが俺じゃない」

「え?あらカッコいい子ね。何をお求めで?」

「何も求めてねえよ。俺はただ連れて来られただけで…」


花梨さんは黒崎と視線を合わせると、一度頷いた。


「おい、何なんだよここは?」

「ああ?あと数日でサンタさんだろ?雫ちゃんへのプレゼント、選びな」
< 260 / 638 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop