デスゲーム
「…そういうことね」


花梨さんは俺の手を引っ張り奥へと案内してくれた。プレゼントか。もし柊が用意してたら俺も何か用意しないと。って意味だろうな黒崎の意図は。


「彼女さん?」

「…複雑なんだ。今は何とも言えない」

「そうですか。何にしますか?指輪にネックレスにピアス。何でもありますよ」


と言われても何にすればいいか分からない。指輪は指のサイズ分からないからダメだ。ピアスはよくしないだろうな。ならば…。


「花梨さん、髪止めってありますか?」


無駄に装飾してたら無くしそうだしな。ネックレスと迷ったけど、柊いつも髪止めしてるからこっちだ。


「こちらにございます。どれにしますか?」


いっぱいあるなぁ。金属にクリスタル、どれにしよう。


「困ってるの?女の子の性格は?」

「ん~、優しくて清純で、少し意地悪で、けど見た目はかわいらしいお姫様かな」

「ならこれはどうかしら?」


花梨さんが手にしたのは、クリスタルでできた、アスタリスクの髪止め。手の中に収まる程度の大きさ。
< 261 / 638 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop