デスゲーム
屋敷内へと無事侵入できたな。玄関のチャイムを押すと、雫の兄の祥一が出てきた。


「家にまで入ってくるなって言ったろ！出てけ！！」

「こちらのお嬢様が心配でして。窓から人影が侵入している所を見ました」

「はあ？なら俺が見てくるからそこで待ってろ」


恐らく二階へと上がったな。何故か扉を叩く音が聞こえる。俺がおとなしくすると思うなよ。


「雫開けろ。無事なのか？何でも言ってみ」

「これは内側から開閉するタイプですね。私にお任せください」


俺を見た瞬間、扉を叩く手を止めてその場を譲る。


「お前待ってろって言ったろ！？何でいんだよ」

「お嬢様の緊急事態だからです。誘拐もありえますね」


手に針金を持ち鍵穴をいじくる。うん、何とかなる感じだな。


「だったら早く開けてくれよ。雫の身に何かあったらお前のせいだからな」

「へいへい、相変わらずシスコンだな。おっ、開いた」


カチッと音がしてドアが開閉可能になる。
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