デスゲーム
背中がぁ…。パイプの結び目が外れたのか。…何か悪い事したな。


「清水君ー、大丈夫ですかー?」

「背中ヒリヒリするけど大丈夫だ。…パイプは使えねえな。

飛べ!柊!!」


他に手段はない。今からまた家には入れない。


「え…ぇえ゛!?」

「絶対に受け止める!俺を信じろ!!痛みなんて与えない」


大仕事だ。一歩間違えれば大怪我に繋がる。運良く下は芝生か。


「…今行きます。お父さん絶対に賢くなるから!喧嘩しちゃダメだよ。…行って来ます」


手摺を跨いで一旦テンポを置く。その後意を決してダイブした。動きがスローに感じる。


「きゃっ」

「うおっと。…大丈夫か、怪我は?」

「大丈夫です。どこも痛くありません」


ダイブしてきた柊共々芝生に倒れる。どうやら無事にキャッチできたようだ。


「おかえり。……白か」

「なっ、見たんですか!?」


あからさまに顔が真っ赤になってゆく。柊は体を起こして目を見開く。


「だってお前スカートじゃん。仕方なぐへぇ…」


腹に鉄拳が入る。よりによって溝打ち。沙弥を思い出すなぁ。


「もう。えへへ、


ただいま」
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