デスゲーム
「んっ……清水君っ?」

「ああ悪い。フライングしちまったな。俺、柊のことが好きだ」


柊は聞いた瞬間顔を真っ赤に染め、小さな手で覆い隠した。見つめていたつぶらな瞳も下を向いて俯いた。

そっと髪を掻き分け、柊の手を触ると熱を持っているのが分かる。


「どうした?嬉しくないのか?」

「…ずるいです。私の心境を…知った上での不意打ちです。……私がどうなるか知ってたくせに」

「フフ、手避けて。もっと柊を見たい」


両手首を持って離すよう促す。手の下には幸せそうに赤くなりながらも、口元は笑う笑顔があった。

それにつられて思わず笑顔がこぼれる。


「俺、彼女の存在を拒んでたんだ。でも今は気持ちの整理ができてる。少し酷かもしれないけど、俺の答え聞いてくれるか?」

「…はい。どんな答えでもいいです。聞かせてください」


柊の顔を覗くのをやめ、ベンチに寄り掛かる。一つ深呼吸をして高鳴る胸を落ち着かせる。
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