デスゲーム
過去は変えられない。なら未来を大切にする。よく考えた結果だ。いつまでもくよくよしてたら沙弥に笑われるし、沙弥も柊だったら許してくれるだろう。


「…沙弥さんの事…話してくれてありがとうございました。返事ですね。…はい、喜んで。お付き合いお願いします」


どこまで俺の心を読んでるんだろう。失いたくない。そっと柊を抱き寄せる。


「ありがとな。俺やっぱお前が好きだ。……大好きだ」

「清水君…。私も好き。今凄く幸せです…」


何もかもがスッキリした。できるなら側にいて欲しい。ずっとずっと…。


「そうだ。プレゼント持ってきたけど貰ってくれるか?」


ゆっくりと離して鞄を探り、取り出したのは小さな箱。それを柊に渡す。


「開けてみて。喜んでくれるといいんだけど」


器用に、丁寧に封を開けていく。最後に蓋を開けると、綺麗なアスタリスクが目に映った。


「ふわぁ……綺麗…。本当に貰ってもいいんですか?」

「当たり前だろ。…こっち向いて。つけてあげるから」


柊は目を瞑り甘えるように待ち始める。口元は笑ったままだ。

好きだからかな?こいつを見つめる度に安心ができて勇気も出てくる。
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