デスゲーム
「綺麗だ…。ありがとな。…次は俺の番ね」


ハートの指輪を取って柊の右手に触れる。指輪交換みたいで照れる。


「柊ってさあ、俺が寝てる時にまだまだ何かしてない?」

「何かって……何です?」


ゆっくり指輪をはめ終えて右手同士を繋ぐ。柊は幸せそうにそれを見つめる。


「…例えばさあ……こんな事とか?」


俺の方に向いた直後、唇と唇が重なる。左手を柊の肩に回して離さないようにする。

そのまま、互いの感覚を確かめ合った。


「…んぅ……これはしてないです。……でも寝顔はずっと見てました」

「そう言われるとやり返したくなるな。俺仕返しはするタイプなんで」


笑顔の柊をギュッと抱き寄せる。顔が赤く染まり瞳が潤い、火照るのが容易に分かる。


「好きだよ清水君…。そんな意地悪な所も、唐突な所も。……もう一回キス…して」


抱きしめ合いながら再度唇が触れ合う。心のもやが晴れ、ちゃんと柊を見れるようになった。
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