デスゲーム
「ニャー♪」

「に、ニャあ?…白玉何でここに」


俺の足に頬擦りする子猫を抱き上げる。うん、どう見ても白玉だ。間違ない。


「こら白玉、勝手に出て行っちゃ困り…ま……す」


犯人登場か。建物の隅から雫が駆け寄ってくる。


「はぁ。待ってろって言ったろ?何でいるんだ?」

「私は…その……我慢できなくて…ごめんなさい」


まるで先生に説教される生徒みたいだな。完全に目を背けてる。


「…まあいい。で?そちらの方はなぜここにいるんでしょうか?」


もう一人影から出てきたのは、橘 美鈴だった。


「私も心配性だから。あんな奴だけど許してやってね。私で良かったら何でも答えるから」

「怪しいな。何でそんなに協力的なんだよ、まずそこからだ」


鋭い視線を橘へ送ると、間に雫が割って入ってきた。


「失礼です。いきなりそんな冷たい視線禁止です」

「柊ちゃんいいよ。私は対戦相手だから当然。…理由はね、九条に本当の笑顔になって欲しいから」
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