デスゲーム
それが九条を苦しめてる原因だ。沙弥を失ったばかりの時の俺と近い感じがする。


「他に何か聞きたい事はある？」

「もういいや。疲れただろうから帰っていい。明日の３回戦、何が起こるか分からないから、今日はゆっくり休め」


橘は涙を拭い公園を出ていった。もしかするとあいつが一番罪悪感を感じてるのかもな。


「ところで雫、いつの間に橘と仲良くなった？」

「話してたら自然と親密的に…。今では親友レベルです」


満面の笑みを返してきた。…俺忠告してなかったっけ？……うん、水に流そう。白玉を離して着地させる。


「…雫にも話したいことがある。ついでだから今話す」


雫を立たせて俺の前に近づけさせる。手を伸ばすとすぐに触れれる程の近さ。


「明日の『デスゲーム』、絶対に勝つから。有言実行してみせるから」

「…はい。隼人君は真面目な事で嘘はつきませんし、私はいつでも信じてるよ。…ただ時々思うんです。私は沙弥さんの代わりとして、ちゃんとあなたの力になってるのかなって」
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