デスゲーム
「…何じゃ、ウチに嫉妬したのかの?行くぞ、一応武器を作れ」

「別に嫉妬なんて……ほえ?武器!?」

「そうじゃ、霊の中には見境なしに襲ってくる奴もいるからの」


辺りを見渡すと壊れた箒が見つかった。短めの棒と長めの棒。急いでその棒同士をセロハンとガムテープでくっつけると、即席のトンファーが完成した。


「できたかの?では行くか」


どこでそんな背丈ぐらいある金棒持って来たんだよ…。


「あの…私は」

「雫はいいよ。俺が守ってやるから心配はいらない」


コノハを先頭に俺と雫がひっついて廊下へ出る。トンファーをベルトに挟むみ、教室とは違う生温くて嫌な空間を歩く。


「この階段を3階まで上がるぞい」


教室を出てから誰かに見られてる感じがする。でも何度も振り向いても誰もいない。


「隼人君?今階段上がってますよね?」

「ああ、上がってるけど全然進まねえ。足は確実に踏み込んでんだけど、どうなってんだ?」


まるでエスカレーターを逆走する感じだ。いくら進んでもきりがない。
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