デスゲーム
「おい、断言する。お前に最後の一つは収められない。なぜなら、このゲーム中お前が一人だったって事の証明になるからな」


ピタッと九条の手が止まる。顔は向けずに聞く耳だけ立てているのか。


「だってそうだろ？お前一人の力が指す意味、それは周りに力を貸してくれる人がいなかった事。

収めたきゃ収めろよ。そうやって一人でいると、いつか必ず痛い思いするからよ」


なんでだろう。今のあいつの気持ちが痛いくらい分かる。不思議な感覚だ。


「…収めてやるよ。『デスゲーム』なんて一人で勝てるって証明してやる。俺の勝ちだ」


宝玉が３つ、演説台の校章の窪みに収まる。すると激しい光が……激しい光が………出ない。


何も起こらない。



「何故だ。何故何も起きない。方法は間違ってない、完璧なはず…」

「言ったろ？痛い思いするって。一人の力ってそんなもんだよ。…今だコノハっ！！」


橘が呆気に取られている隙に、一番近いコノハは橘を押し倒した。ライターは手から離れ、コノハが遥か遠くへ投げた。
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