デスゲーム

「信じてるよ。信じてるけど……涙が溢れでて。心配で、不安で、心が潰されそうで…。私…『デスゲーム』に隼人君１人で行かせられる程強くありません」


ソファーのせいで俺のすぐ横に雫の顔が並ぶ。髪が頬に当たってくすぐったい。見えないけど雫の目元当たりに触れると涙がついた。


「大丈夫だから。俺はいつも雫の側にいるから。『デスゲーム』終わらせて、必ず雫の元に帰ってくるから」

「…何で？何で隼人君も泣いてるの？……いつもそうだよ、ヤバいって時でも大丈夫って言ってくれて。

どうしてそう優しいんですか？どうして泣いてでも言い切れるんですか？」


あれ？俺泣いてる。気付かなかったな。沙弥を失ってから、泣かないようにしてたのに。そう決めたはずなのに。


「…この優しさは雫がくれた。だから雫は弱くない。…俺のためにレインを怒ってくれたのだって、それは強いって証拠だ。

…そんな雫の力を貸して。今はこのままでいて欲しいな」