デスゲーム
「何だったんですか?」

「こんな小包貰ってさ。中身開け……雫、お前宛の手紙だ」


中身の箱に納められていたのは、雫宛に一通の手紙と大量の花だった。そして手紙の裏に書かれた差出人は…。


「中村 涼。見覚えある?」

「はい、私の幼馴染みで3つ年上の人です。今は家の庭師として働いてます」


懐かしそうに笑った。なんだかいい奴っぽいな。そいつも家庭の事情を取り除いてくれればいいのに。


「手紙は?読むなら俺いない方がいいか」

「いえお構いなく。読むので聞いてください。

―柊 雫へ―
お嬢様がいなくなってから旦那様が酷く困惑していらっしゃる。あげくの果てには俺に捜索依頼がきてしまった。

今日、家に帰ってきてくれ。こんな事はしたくないけど……帰ってこない場合は、明日無理にでも連れ戻します」


言葉を失った。前言撤回だ、こいつ今どうなってるのか知ってるのか?


「一緒にいる男の名前も顔つきもわれてる。来ないなら無事では済まされない。ではごきげんよう。

………どうしましょう隼人君」
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