デスゲーム
「着いた。乗るぞ」


駅に着いて西条行きの電車に乗り込む。車内は暖房が入ってて温いな。人は少なく、4人席に座って向き合う。


「…ありがとう…ございます」


窓の外はいかにも冬だな。…それにしても、雫の表情は浮かばない。


「今どんな気分?」

「複雑です。実家に帰れるのは嬉しいですけど……私が認められるかどうか…。隼人君は何でそんなに嬉しそうにできるんです?」

「力、貰ったからな。…雫の家だろ?もっと堂々としろよ、な!」

「そうですね。もっと明るくしないといけませんよね。隼人君と約束しましたよね。クリスマスの日に」

「うん、覚えてる」

「私もう逃げない。ちゃんとお父さんと向き合います。答えは既に見つかってます。…だから私変わります」


弱かった瞳が強くなった。見るだけで意志が感じれる程に。もう安心かな。
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