デスゲーム
教室に入ると早速麻雀の準備をし始める。…めんどいから眺めるか。


「しかし清水はあらゆるゲームで負け知らずだよな」

「そりゃまぁ俺が教えたからな」


こいつ、川藤(かわとう) 彰(あきら)とは中学時代からつるんでる。んで、暇だから高校に入って様々なゲームを教わった。初めこそ退屈凌ぎと得た知識だが、やっていくと最強クラスにまで進歩してしまった。

現在高校2年の秋だが、白樺高校に俺より強い人はそうはいないだろうな。


「川藤も、もっと強くなってくれたら面白いのにな」

「俺だって日々進歩してる。清水はセンスがあるだけだろ?」

「それと実力。…今日は何か物はあるのか?見たところ何もないみたいだけど」


俺達はゲームをする度に何かを賭ける。景品みたいなもので、大抵は安いお菓子である。


「だからさっき教室で言っただろ。よろしく頼むって」


ああ、またあの手か。こいつがゲームをしている最中、俺がこっそり耳打ちする方法。
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