デスゲーム
それから時間が経過し、1時間が経過した午後14時30分。


「隼人君、10人いました。もうそろそろ移動しませんか?」

「そうだな、次の駅で降りるか。いいな、電車が出発する寸前に降りるんだぞ」


車内の前から後ろまで見回った結果、計10人か。作戦変更の頃合だな。車掌さんの声がアナウンスされる。


「白樺駅…白樺駅到着です。お忘れにお気をつけください。
………
電車が発車します。ドアが閉まります……」

「今だ」


今にも閉じようとしているドアの隙間から二人は抜け出す。最後の一歩がドアに引っ掛かるくらいのタイミングで抜け出した。これで…


「さようなら~」


車内の黒スーツ共に手を振る。ホームにも何人かいるが、電車からは誰も降りなかったようだ。


「で、次は少し待て。もうすぐ来るから」


アナウンスが入る。


「ホームに電車が入ります。白線の内側へ…」

「ふわぁ、隼人君!人いっぱいです。満員です」


だろうな。冬休みだし、白樺駅は大きめの駅だ。利用する人はわりと多い。しかも上りと下りで差が大きい。


「来るぞ。今から駅を出る。…よし、しゃがめ」
< 402 / 638 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop