デスゲーム
視線を合わすと俺にも関係がありそうだ。携帯にイヤホンを差し込み、音を二つにして雫と拾う。


「今から一時休戦しましょう。再戦は夜21時。今からおよそ6時間後ですね。どうでしょう?」

「…いいだろう。何企んでやがる?」

「フフッ、持久戦が嫌いなだけですよ。俺は面倒なのが嫌いでね、短期戦で一気にケリをつけます。嘘ではありませんから安心してください」


こいつよほどの自信家だ。なら俺はそれを利用させてもらう。しかしこれは非常にメリットが高い。


「以上です。……あっ、あともう一つ。お嬢様、今楽しいですか?」

「はい、とても楽しいです。隼人君とならいつだって幸せです」

「そうですか。大型デパートへはあまりお出かけした事がなかったですね。では思う存分遊んでください」


通話終了。なぜ時間を空けた?罠を張るため?いや、それなら捜索班と別れてでも可能だ。

他に目的があっての事なのか?いや、単に中村の言う通りなのか?
< 405 / 638 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop