デスゲーム
「どうですか。楽しんでますかお嬢様?」

「はい、おかげ様で。…でもそう長く自由はない。そうですよね」

「俺も約束は守ります。ゲーム再開は夜21時で、あと2時間。

それよりゲームはより難易度を増したようです。デパート2階のおもちゃ売り場に来てください。俺がいますから」


雫と顔を見合わせ、2階おもちゃ売り場へと急いだ。柱の陰から覗くと、言った通りそこに中村はいた。


「ああ見えてるぞ。それがどうした?」

「俺の首にプラスチックの輪がはまってますよね。見えますか?」

「よ~く見える。白色で、前後からドッキングするタイプか」

「正解です。実はこれ……爆弾なんですよ。出てきたら解除しますが、ダメならあと10分でドカンです。死にますね、俺」

「本物かどうか分からない。そんな見え透いた嘘、引っ掛かるのはバカだけ……はぁ」


そんな人側にいたよ。気付いた時にはこれだ。雫は中村の元へ直行して行ってる。お人好しと言うか、騙されやすいと言うか。
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