デスゲーム
「涼君やめてください!!あなたがいなくなると悲しむ人だっているんですよ?」

「はいはい、要件通り解除します。フフッ、楽しそうですね」

「涼君もご一緒しまふぇ~」

「おまえは少しは警戒心っつーのをお・ぼ・え・ろー!!」


雫の後ろから両方の頬を摘みグリグリ回す。会話からして疑いの「う」の字もない。仮にも敵だし、変装はバレたし。

中村はカチャッと輪を分解すると、ポケットにしまった。やっぱおもちゃじゃねーか。


「で?何で呼び出したんだよ?」

「そう睨まない。今は休戦中なんだから他人でしょ?…なに、お嬢様と少し遊びたくなっただけですよ」

「ふぁたしと?はぁやと君ふぉもう離して~。ふぉめんなさい~」


最後に引っ張って離すと、頬が軽くピンク色に染まった。


「フフッ、面白いですね。お嬢様が昔に戻ってるよ」

「私はただ心の底から楽しいだけですよ。それより早く涼君と周りたいです。いいですよね?」

「…まあいいよ。その代わり危害を加えたら速攻で片付ける。いいな」
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