デスゲーム
~お姫様~
23時30分、港に到着。遠くから様子を伺うと、倉庫には二人の黒スーツが見張りをしていた。
だがそれは問題じゃない。一番問題なのは……胃液を揺さぶられて物凄く気分が悪い事だ。
「後は歩いて倉庫へ行け。俺はここから見てるよ。…ああそうだ、後ろのトランクに荷物積んでるからとっとけ」
「運転荒すぎんだよ。少し休憩くらいさせ……はい、分かりました」
ルームミラーで威圧感を与えてきやがる。死が襲いかかる前に言う事聞こ。
トランクを開くと、中には金属製のトンファーと拳銃が一丁入っていた。
「またこいつの世話になるとはな」
トンファーをベルトに挟み、銃をしまうとあの頃を思い出す。【灰色の狼】と呼ばれていた頃の自分を。
「銃は貸してやる。だが弾は一発だけ。よく考えて使えよ?」
「十分だ。そいじゃ行ってくる」
黒崎に手を振り倉庫へ向かう。結構離れた所に止めたから、黒スーツに黒崎の事が気付かれる心配はない。
ポケットに手を突っ込み堂々と近付く。やがて磯の香りがしてきた時、黒スーツ二人が俺に気付いた。
だがそれは問題じゃない。一番問題なのは……胃液を揺さぶられて物凄く気分が悪い事だ。
「後は歩いて倉庫へ行け。俺はここから見てるよ。…ああそうだ、後ろのトランクに荷物積んでるからとっとけ」
「運転荒すぎんだよ。少し休憩くらいさせ……はい、分かりました」
ルームミラーで威圧感を与えてきやがる。死が襲いかかる前に言う事聞こ。
トランクを開くと、中には金属製のトンファーと拳銃が一丁入っていた。
「またこいつの世話になるとはな」
トンファーをベルトに挟み、銃をしまうとあの頃を思い出す。【灰色の狼】と呼ばれていた頃の自分を。
「銃は貸してやる。だが弾は一発だけ。よく考えて使えよ?」
「十分だ。そいじゃ行ってくる」
黒崎に手を振り倉庫へ向かう。結構離れた所に止めたから、黒スーツに黒崎の事が気付かれる心配はない。
ポケットに手を突っ込み堂々と近付く。やがて磯の香りがしてきた時、黒スーツ二人が俺に気付いた。