デスゲーム
「はい…胸とか触られました。グスンッ」

「お嬢様?一切触ってませんので。この場面で誤解を招くような言動はやめてください」


…とりあえず何もされてないみたいだな。ただロープで両手を縛られているだけね。


「え~?だって隼人君こうでもしないとやる気になってくれないんだもん。

さっきの電話もたったの5秒ですよ?『すぐ行く』とか『安心してて』とか言って欲しかった」


わがままなお姫様だな。そんな事言われてもそこまで気が回るか。…さすがに5秒ってのは酷すぎたかな。


「でも信じてたんだろ?それに、俺は今俄然やる気だ」


そう言うと雫の顔がポッと火照った。嬉しそうにニコニコしてて、待ってましたと言わんばかりに。


「フフッ、上等だ。お嬢様を助けれるかな。…行け、あいつを捕えろ」

「じゃあまた後でな雫。大丈夫だ!0時にお前は俺の所にいるから!!」


場が悪い。黒スーツ達を一網打尽にするため、一旦倉庫から出るか。

使えるもんは最初から手を打ってある。あとは利用するだけだ。
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