デスゲーム


それから少し経って『デスゲーム』4回戦前日。何もする事がないためぼんやりしてると、メールが入った。


「九条から?何で俺のメルアド……雫からもらった、か。本件は…今から白樺公園に来い?」


他には何も書いてなく、命令口調そのものだ。空を見上げため息を一つ。今日は特に用事ないしな。


「…行ってやるか。わざわざ西条から来てる事だし。白玉行くぞ」

「フニャー♪」


白玉と共にマンションを出ると寒風に身を包まれる。白い息で遊びながら歩いてると、新年の宣伝ポスターが目に入った。


「新年か。明日の…31日の『デスゲーム』に勝たないと無縁だな」


寂しいな。未来が決まってるわけじゃないのに哀れみが込み上げる。雫どうしてるだろう?

雫がいたらこんな事全然考えなくて、いつでも楽しい気分になるのに。…ダメだ、強くなれよ俺。

考え事をしてると白樺公園に早く着いた。九条は……いた。橘も一緒か。

ん!?……いい事考えた。
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