デスゲーム
「だけど…だけど納得できねえよ」


俺以外は普通の日常に戻れてるんだ。それをまた非日常の世界に引き込むなんてできない。


「ふぅ…ここで一つ問題。俺達はどうやってここに来たと思う?時間も何も分からないのにさ」


そうだ。なぜここにいるんだ?時間は話していないはず。

ただ、俺の行動を監視でもしていたら話は別だ。それもずっと側にいるような……っ!?


「まさか…」

「そうだよ。そのためにずっとくっついてたんだ。答えはすぐ後ろにある」

「ハァ…ハァ…。








隼人君!!」


後ろを振り返ると…俺の…一番好きな人が……一番危険な事に関わらせたくない人がいた。



柊……雫。




走ってきたのか肩で息をしていて、俺の側まで来るともたれかかってきた。


「雫…お前があいつらに連絡を。でも手錠は…」

「ハァ…ハァ…。もう一匹……いたんです。…白玉に鍵を持ってきてもらったんです」


そこまで言うと地面にへたりこんだ。俺も追うようにしてしゃがみ、雫を支える。

かなり息切れしてて、だいぶ走ってきたんだと見ただけで分かる。それに……寒いのに手袋もマフラーもしていない。
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