デスゲーム
俺の本心…。今言えばどんなに楽になるだろう。…ただ、言えばまた立ち上がれるどうか…。


「お前らを『デスゲーム』に関わらせたくない。それが本心だ」

「嘘だ!!…いつも隼人君の側にいた私には分かります。嘘でないと……嘘でないと沙弥さんの事聞かせてくれるはずないから。そうでしょ?」


雫は顔を上げて俺の瞳を見据える。唇を噛んで必死に堪えようとしているが、涙は溢れ何粒も落ちてゆく。

そんな嘆きにも似た表情のまま、胸ぐらを掴み揺さぶってきた。


「ねぇ、一人で辛いんでしょ?自信がないんでしょ!?だから沙弥さんと自分を照らし合わせてた。そうでしょ!?

勇気なら私がいっぱいあげるから。…だから本心を打ち明けてよ!見栄張ってないで私にくらい話してよ!!」


雫の声が心に響く。どうすればいいんだよ。今までため込んで来たもんをここで吐いても何も解決しねえだろ。

逆に俺自身が保つかどうか分からねえ。心が臆病になりそうなんだよ…。
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