デスゲーム
「………」

「…清水言えよ。俺だって美鈴がいるから分かるんだよ。お前は一人じゃねえ。俺や柊ちゃんや氷室、心強い仲間がいるじゃねえか」


仲間…か。沙弥、どうやら俺は最高の仲間に巡り逢えたようだ。この奇跡は君がくれたのかな?君が望んでたのかな。


「……少しの間だけ…」


雫をそっと、軽く抱きしめる。あったかい。今はこれで十分。不安がなくなる。


「ぅん…」


そのまま時間が流れる。雫は落ち着いたようで、静かに目を瞑っている。

俺に必要な人は雫だよ。俺の事何でも知ってるから。こんなに俺の事心配してくれる人いないよ。





心の整理ができた後、ゆっくりと雫を離す。雫の手をエスコートして一緒に立ち上がると、九条達に振り返る。


「本心はまだ言わない。楽になるのは全て終わった後だ。

…ただ頼みがある。絶対に死なせないと約束する。みんな生きて帰らせるって誓うから!

だからもう少しの間俺に力を貸してくれ」
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