デスゲーム
「その言葉を待ってた。俺達は『デスゲーム』を終わらせるんだ。な、氷室」

「フン、当たり前だ」

「私も…私もできる限り隼人君の力になります」


本当にお人好しというか何というか。だが、こいつらがいれば目茶苦茶心強い。

さっきまでの恐怖が綺麗になくなった。『デスゲーム』が…怖くなくなった。


「皆ありがとうな。雫もありがとう。フフッ」

「グスッ…えへへ、どういたしまして。ねぇ皆、右手出し合って重ねようよ」


雫はそう言うと、俺の右手を自分の右手の上に重ねた。そのまま俺を引っ張って九条の元に駆けてゆく。


「お、いいね。氷室も来いよ」


俺達の右手の上に九条の右手が乗った。離れた氷室の所までは又もや駆け足。でも氷室がこうゆうのするわけが…


「断る。俺抜きでやれ」

「ち~~い君!重ねましょうよ。でないと白樺高校中にこの呼び方広めますよ?」

「ぐっ……おい清水、この女のこうゆう所何とかしろよ」

「知るか。治せるもんならとっくに治しとるわ!」
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