デスゲーム
「カードを渡せ」

「そんなに焦んなくても逃げやしねーよ」


計算通り。こんなに事がうまく進むとはな。俺は二枚交換、太田は三枚交換した。


「その減らず口もここまでだ。ストレート。これでお前も」

「フルハウスだ」


信じられない、と言いたげな顔。たまったツケ払ってもらうかな。あんまり調子に乗るなよ。

あと一勝で帰れる。帰ったらこれからの事よく考えなくちゃな。


「おい、俺にシャッフルさせろ。仕組んでないか確かめる」


とうとうむこうの大将のお出ましか。だがそうはさせねえ。


「いいけど、あいつにもシャッフルさせろ。これでお互い信用できるゲームができるだろ?」

「な、何で俺なんだよ。こんなに大切な試合のシャッフルなんてできねぇよ」

「…いいだろう」

大将が認めてくれた。これでフェアな勝負ができるようになった。ここからは実力の勝負だ。
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