デスゲーム
付いて行った先が『デスゲーム』の館。ちょっかいってゆうレベルじゃねえぞ。そんなの殺そうとしたのと一緒だ。


「清水、この場は俺に任せて先へ行け。このクズは俺が相手する」

「カッコつけちゃって。美鈴のどこがいいの?あんなの死んだっていい存在だよ。脆いしクズだし最低だし、あんなのに惚れる九条もおかしい…」



パチンッ!!



乾いた音が響いた。


高嶺の肩まである髪が揺れる。頬に走った衝撃は雫の手が生み出したものだった。


「頭にきました。死んでもいい存在?ふざけないで!!謝って。…今すぐ九条君に謝ってください!!」

「…くっ、この女ぁ!」

「おい、お前の相手は俺だ。柊ちゃんありがとな」


高嶺と雫の間に九条が割って入る。俺も怒っている雫の肩を腕に挟んで、離れさせた。

どうしていつも冷静に考えないかな。できれば考えなしに飛び出さないでほしい。


「離して!九条君の…美鈴さんへの想いを知ってるんですか!?美鈴さんを侮辱するな!」

「落ち着けって。確かにムカつく野郎だけど頭を冷やせ」
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