デスゲーム
「こんな時だからこそ笑顔は必要なんですよ?えへへ、そうですねぇ……

『デスゲーム』が終われば何がしたいですか?」


未来の事…か。そうだな、俺は何を望んでいるのだろうか。


「雫と思い出作りたい。いっぱい遊んで、たくさん勉強して。思い出がもっと欲しい。

そんで一緒にいたい。小さな事かもしれないけど、これからもずっとずっと…側にいたい。何年先も何十年先も……愛してるから」


雫の前に立って一度ジッと見つめる。優しく笑顔を送るとポッと頬が染まっていくのが見て分かった。

可愛いな。中腰のまま、顔を隠そうとする雫の手をさせまいとギュッと握る。


「そっ、そそそそ!それって…プロポーズととと、とってもっ…」

「どうとってもいいよ。お前だって、ずっと一緒にいたいって言ってたじゃん」


嫌な予感がするんだ。この時間が、最後の安らぎの時間になるかもしれない。

この嫌な予感はどの手段でも消えない。そう感じる。きっと運命って言うのかな?
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