デスゲーム
「ケケッ、サービスタイム終~了~♪」


レインの声と同時に内部の声が聞こえなくなった。


「清水ぅ、怖くはナイのか?」

「ん、ああ。全然怖くねえよ。雫の選んだ水だ、俺は雫を信じる。ああ見えて、実は根性があって負けず嫌いなんだ」

「ソノ信頼が裏目に出なきゃいいガナ。カカ☆」


そんなやりとりをしてる間に神崎は水を飲み干していた。

4分の1であの自信。目から分かる。あれは死を恐れていない。

雫は3つのコップを見渡し、選定に迷ってるみたいだ。けど絶対に俺の方には振り返らない。振り返るのはいつも選んだ後。


「雫…勇気を出して。不安と恐怖に怯えるだけでは何も始まらない」


このゲーム、負の感情が芽生えれば実質負けだ。ゲームの流れを持っていかれ、いずれ身を滅ぼす。これは知力と勇気を持つ者が有利。

やがて一つのコップを手にして両手で包んだ。


「ギャハ☆とうとう手にしたゼェ。早く飲めェ」


送られてきたコップをそっと掴む。大丈夫、雫がついてる。
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