デスゲーム
そう、最初にあった8つの内の一つだから。見方を変えればこれが毒入りの確率も8分の1になる。

後の理屈は多少強引だが、それはもう信じるしかない。


「答えになってないぞ?」

「つまり、最後に残った水が毒入りって確率は低いって事です。

もし毒が即効性でなかったら?もし毒が始めから入っていなかったら?……考えればいくらでも希望はあります」


雫は最後に神崎の周りをグルッと回って俺の元へ帰ってきた。視線の先には、雫の理論を言い返せない神崎。

俺の言いたい事とほとんど同じだ。知らない間に強くなったな。

「正解」とそっと呟くと、「えへへ」と笑ってくれた。


「…飲めよ。だったら飲んでその推理を証明してみろよ!」

「当たり前だ。俺は雫を信じてるからな。……じゃあ、飲むよ」


ただ一つ問題がある。これが本当に毒入りだった場合だ。推理では何とも言えるが、可能性としては有り得る。

…いや、雫が大丈夫って言ってくれてるんだ。俺は……信じる!!
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