デスゲーム
「ケケッ♪裁きの時間ダァ!!」


ついにレインが指を振ってしまった。ただ見ることしかできない。二人共生きる方法が見つからない。

時間が止まったように身体が圧迫されて動けない。心臓の音が必要以上に大きく聞こえる。




そして………








ドクンッ!!







「うがあぁあぁ――!!」


視界の隅で倒れたのは神崎だった。急に倒れたのを見たのも束の間、腹に手を当てのたうち始めた。


「ギャハ☆絶対的な自信がラストに大凶をもたらしたな♪毒入りの水を飲んでいたのは神崎。この勝負、清水と柊の勝ちダァ!」


勝った…。俺が勝ったのか。いや、俺は何もしてない。これは雫一人の勝利だ。勝って…くれた。


「隼人くん…」


ハッとして声の主――雫を見ると不安そうに涙を溜めていた。

視線の先、そうか。気づくのが遅すぎた。


「おい大丈夫か。神崎しっかりしろ!…レイン早く解毒を!!」


慌てて神崎に近寄り上半身を起こしてやるが、既に呼吸が弱々しい。毒の性能は即効か。このままじゃ死んじまう。
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