デスゲーム
「ななな、何言い出してるのよ。そんな訳……あるわけないじゃない」


焦ってる焦ってる。やっぱいじると楽しいな。


「…で?何の用なの?」

「ん?用もないと電話したらいけないのか?」

「そそ、そんな事…ないけど」

「冗談のお返しだよ。明日空いてる?食事の件で電話したんだけど」


明日でなくともいつかは会わないと。情報が欲しい。でないと動けないからな。


「明日?…うん、空いてるよ。用事も無い。いつ行く?場所は?」

「ん~、ランチでいいか?11時ちょうどに白樺公園に集合、でどう?」

「ん、いいよ。じゃあ待ってるから。遅刻魔だから時間には注意しといてね」

「分かってるよ。あとさっきの『一回で取りなさい』で思ったんだけどさ、桜井だって一回で取ってないだろ?俺さっき電話入れたぜ?」


一泡吹かせられるかな?


「無理に決まってるでしょ、お風呂入ってたんだから。私の言いたいのは無理の場合を除いてよ」

「………なるほどな」

「い、今の沈黙は何なのよ。まま、まさか想像してたんじゃな、ないでしょうね」

「バッ、被害妄想が過ぎるぞ。いくら俺でも実物がねえと無理だっつの」
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