デスゲーム
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ここ…どこ?病院?私…どうして自分の体が見えてるの?
『ここハ病院。事故った貴様ガ運び込まれた場所。そシテ貴様は今肉体を離れ、魂…つまり精神だけの状態で浮遊してイル。俺様の力でな』
レインの声が聞こえてくる。確かに今の状況ではそれしか考えられない。
病室のベッドに横たわる私の姿。鏡なしで自分の顔を見るなんて不思議。
「優菜……手…握ってくれてる」
椅子に座った優菜は、私の手を握ったまま眠っていた。ベッドに身体を預けて。
『さあ栞…選べ。ココで生きるか、死ヌカ』
「選ぶって何?私は生きるよ。愛…されてるって分かったから」
『ホゥ。生きていいのか?俺様は貴様を離れナイ。先刻から、この意味…分かるか?』
思わず目を見開いた。私が生きればレインもくる。
そうなるとまた私を操って優菜を…いや、今度はみんなを傷つけるだろう。
「やめて!もう私に関わらないで」
『NOダ。ケケッ♪それに貴様は過程はどうでアれ、結果優菜を殺そうとした。
ソレなのに!元の関係に戻れるとでも?』