デスゲーム
「俺は…さっきの記憶であんたの気持ちを感じた。複雑な想いも感じた。けど俺は死ねない。待ってくれてる人がいるから。俺は負けられない」


ダイヤの指輪に軽く触れる。一人じゃない。帰りを待ってくれる人がいる。

そう思うと…雫の笑顔を思い浮かべるといくらか救われた。


「じゃあ、私が負けて死ねって言うの?フフッ、それは…」

「違う!…あんたも助ける。オーナーいや……栞、あの気持ちは偽りか?

優菜さんを守りたいって…大好きって気持ちは本心だろ!?

だったら俺はあんたを信じる。絶対に。栞も…このゲームから助けたい」


そこでオーナーはピタッと動きを止めた。何かを考えるように。

栞は悪くない。優菜さん達は何を言っても受け止めてくれた。許してくれた。

なのにそれを逆に利用し、絆を崩壊させたのは…


「栞の心を壊すのは楽しかったか?最初からそのつもりでとりついたんだろ?

お前さえ消えれば全て終わるんだよ…レイン」
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