デスゲーム
翌日、白樺公園へむけてマンションを出発する。まだ時間には大分余裕がある。もう遅刻魔とは言わせねえ。


「…ん?何だあれ?マジかよ」


嘘だろ?さすがに目を疑う。
猫が…白猫が段ボールに入って川をどんぶらこ、どんぶらこ。


うん、みみ見てない見てない。いやありえないから。漫画じゃあるまいし冷静に考えろ。今助けに行けばビチャビチャ+遅刻だぞ。それだけは…


「あ、お兄さん助けて。意地悪な子が捨てられてたのを川に流しちゃったんです。

私見ている事しかできなくて…。ええっと、力を貸してください」


振り向くと小学2年くらいの少女が涙目で見つめている。


「お兄さんって俺の事?」


指で顔を示すと、無言で頷ずいた。そんなのされても困る。はあ、ついてねえ…。


「運が悪かったな、アーメン!」

「そんなこと言わずにお願いします!!」


回れ右した俺の正面にダッシュで立ち塞がる。どうしても助けたいみたいだな。
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