デスゲーム
「お前の負けだ。さっさと消えろよレイン」
「ケケッ♪何を言ってる。再び洗脳スレばオーナーはまた…」
「させねえ」「させない」
近づくレインを制止させる。優菜さんも栞の側にいて、手を離さないように握った。
ここにレインの味方はいない。
「レイン、私は何があっても二人を信じる。もうあなたの思い通りにはならない」
栞の瞳には光が灯った。今までとは違う。もう心配はなさそうだ。
「…イイゼ。俺様の負けとシヨウ。ダがな、契約は解けないゼ?
しかも栞は生きてる。『デスゲーム』クリアの報酬もなしダ」
そうだ。栞を取り戻しても、レインがいるとまた誰かを利用してしまう。
ここでレインを断たないと悲劇は繰り返される。
「心配ないよ。…私が……契約を解けば全て終わる。
優菜…ごめんね」
「ぇ…しお…」
そっと優菜さんをほどいて側から離れる栞。俺達から距離をあけた。
寂しそうな表情。何だか嫌な予感がする。