デスゲーム
「あなたそれ犯罪…」


「いいのいいの。開いたぜ」


中へ入るとやっぱり電気がついてる。…どうしたんだろう?優菜さんは入り口で立ち止まってしまった。

…先に行くか。


「よ、久しぶり」


そいつはタバコを吹かしてソファーに座っていた。そして俺に気づくと正面まで来て肩をつかんできた。


「……本物だな。お前が今いるって事は『デスゲーム』は…」

「全て終わった。…全て…な。もう命のやりとりはない。ただ…すまん。

…話変わるけど、俺もうあんたの身の回りの世話しないから」

「はあ?俺の言うことは絶対だ。代わりでもいねえ限り…」

「いるよ…俺のすぐ後ろに」


そこへ視線を向けた瞬間、くわえたタバコがポロっと落ちる。

俺はそれを灰皿へ放り投げると、玄関へ向かいながら手を振る。


「黒…崎…?」

「優菜…なのか?本…当に…」

「黒崎!!」


優菜さんは俺の横を通り過ぎ、黒崎へ抱きついた。
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