デスゲーム

「う…裏切り者ぉー……ごほおっ」


鞄を持って教室を出たらそんな叫びにも似た声がに聞こえた。





………


それから白樺駅に行き、ある人を探すが、まだ着いていなかった。

やっぱ時間が時間か。西条も今日始業式だって言ってたし。


「……待つか」


駅内の椅子に座って待つことにするか。

電車がいくつも行き交うなか、少しして目当ての人がやってきた。


「あ、隼人君。すいません、待たせてしまって」

「いいよ、そんなに待ってないから。…行こうか」


雫の手を引いて駅を出る。西条高校の制服姿にドキッとしてしまう。

多分急いでてそのまま来たのだろう。


「えへへ、隼人君ドキドキしてますね?」

「バッ…、してるよ悪いか。だって雫、自分で想像してる以上にかわいいんだから」


ポッと雫の顔が桃色に染まる。はは、仕返し成功。

…て何してんだ俺!端から見ればバカップ…。言わん、心の中でもそれだけは言わん。
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