デスゲーム
「ははは。本当だよ。俺の好きな人は雫しか…」

「あー!!あーー!!」


地獄耳がいるのを忘れてた。黒崎のあの笑みが最高にムカつく。

くそっ、だったら。


「3ヶ月前だったよな。コホン。ごめんは俺の方だ。…優菜……よく生きて…」

「「あー!!あーー!!」」


黒崎と優菜さんが二人同時に俺の言葉を遮る。ああ、優菜さんにも被害が出た。ごめんなさい。


「もう、バカばっかりなんだから。ね、雫ちゃん」

「そ、そうですね。こんな二人ですけど、如月さんも黒崎さんの事大切にしてくださいね。えへへ」


栞、もう大丈夫だから。みんな元気で…笑顔で…前に進めてるからな。


………


それから黒崎達と別れ、俺達は雫の家に行く事にした。

進級祝いをするようで、九条と橘を合わせ、計4人が集まるようだ。


「雫、少しいいか?大切な事」


駅での電車待ちを利用して聞いてみた。雫は繋いだ手を改めて握り、俺をすっと見つめた。

こういう時すぐに察してくれる。こんなにいい人が側にいてくれる。ありがとう。
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