デスゲーム
「ねね…ねえ、私…みたいな子って…その…」


その後は急に近づいてきて間隔が消え、やがて二人の肩がくっつきそうになったその時…


「…待った、人の気配がする。誰だ?隠れてないで出てこいよ」


後ろを振り向き一点を凝視する。桜井は意味不明のようだけど間違いない。


「誰もいないじゃない。急にどうしたの?」

「いや、いる。これでも察知能力には自信がある。こっちから探しに行ってもいいんだぞ」


数秒後、ガタガタと椅子が動き、テーブルの下からひょっこり出てきた。


「ち、つまんないの。もう少しで良いとこ見れたのに」

「俊介!?なんで一階にいるの?足音してなかったじゃない」

「姉貴、忍び足。食い物探しに降りたらいい男といちゃいちゃしてるから、邪魔しちゃ悪いでしょ?」

「い、いちゃいちゃなんてしてない!あれは……あれだったのよ」


あ~あ、気になることお預けか。何の目的があって近づいてきたのか分からんままか。

桜井顔が赤くなりすぎて何言ってるか分かんねえし。
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