デスゲーム
「…ごめんね、何か雰囲気悪くしちゃった」

「別に気にしてないけど?」

「ありがと。優しいのね」

「そんな事ないって。俺気分でその場の行動が決まるから」

「それでもいいよ。私なんてすぐに定理づけてしまうんだもん。あなたのそういう所だけは見習いたいな」


そこだけかよ。でも他に自慢できる要素は見当たらない。桜井が笑ってくれたらそれでいいや。それでこの場の雰囲気はよくなるから。


「あ、そうだ。白玉俺が飼うんだったら色々飼育道具が必要だよな。それってどうしたらいい?」

「う~ん、今から買い出し行く?食事は明日にして、白玉の住まいを整えるのが先決だよ。私最低限何が揃えばいいか分かってるよ」

「さすが……でも桜井は明日の予定空いてるのかよ」

「私もフリーだよ。いいの?今から行かないと今晩白玉があなたの家で暴れるよ?」


そう言われると何も言えない。飼うと決まった以上、家を荒らされるのは勘弁。便乗するとしますか。


「分かった、じゃあ今から行くか」
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