デスゲーム
「できなかったら手伝うとか言わねえよ。じゃ、肉切ってるから他の下準備頼む」

「了解。何だか楽しいね」


…やっぱ学校とは打って変わって態度が違う。俺何かしたのかな?記憶を探っても今日の事以外思い当たる節がない。

しかしそう何度も笑顔になられるとなんだか落ち着かない。


「あのさ、一つ質問してもいいか。何か雰囲気違うくない?」

「ん?別にいつもと一緒だよ。どうしたの急に」


なんだろう、何かがおかしい。なんでこんなに楽しそうなんだ?確かに料理は手慣れたものだった。

だが学校で俺と会ってた時よりはるかに上機嫌だ。


「白玉のご飯も作らなきゃ。ね~」


『ね~』え、俺に向かって『ね~』?。白玉だと分かるけど明らかに俺に向かって言った。

その笑顔に視線が重なる。お互い慌てて逸らすがその絵が頭から離れなくなった。


………



「おいしかったね。下手すると私と同等の腕前かもしれないよ」

「料理の腕は譲ってくれないのか?」

「当たり前じゃん。そうあっさり抜かれたら苦労しないよ」
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