デスゲーム
沙弥はペットコーナーにまっしぐら。白玉より目立ってるかも。実質白玉は鞄の中で物音一つ立ててないし。


「ねーねー、白玉って服着る?ご飯高いのがいい?でもやっぱ…」

「一気に話すな。一つずつゆっくり言え。…まず必要最低限でいい。服なんて絶対にいらん」


親が動物飼わない理由が分かった気がする。沙弥がとことん可愛がるタイプだからか。これじゃ無駄な出費がかかってしまう。

テンション高めの沙弥を制御しながら商品をカゴへ入れてゆく。



………



「うん。こんなもんかな。一応最小限に抑えたから、いらない物はないよ」

そんなこんなでやっと店から出れた。もう二度と出られないのかと思った。

何がライフスタイル(店の名前)だよ。ライフに関係ないものまで揃えんな。


「良かったな。満足のいく買い物ができて」

「満足はしてないよ。愛好家としてはまだまだ欲しいものはいっぱいあるよ?」


これ以上何を求める?結構大きめの袋がパンパンになってるんだぞ?


「はは、奥が深いんだな。白玉もう出て来ていいぞ。お疲れさん」
< 77 / 638 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop