デスゲーム

沙弥の目から涙が滴り落ちる。歯を噛みしめ、必死に堪えようとしている。が、それでも涙は溢れ出してくる。

それほど...それほどの何かが今沙弥にのしかかってるんだ。


「だったら泣くなよ。…俺頼りないかもしれないけど…それでも受け止めるから。

心配なんだよ、昼まで笑っていた沙弥が……ある事を境に豹変してしまったから！」


白玉は騒ぎで起きて沙弥の手中から抜け出した。

そう、福家の事を話してからたった一度しか笑っていない。徐々に表情が暗くなっていき、川原でのあれだ。

ヤバいことになっていると直感が教えてくれる。俺の直感は昔から外れたことはそうなかった。

だから尚更嫌な予感がしてたまらない。頭の中で『福家と同じように死ぬ』という文字までもが消えない。


「グスッ、だって…だって仕方ないじゃない！！ぅ、泣いてもいいでしょ！それほど辛いのよ。

隼人には分かんないよ、私の気持ちなんか！何も知らないくせに知ろうとしないで！！

…もうこれ以上、私に関わらっ…」


片手を沙弥の背に回し、そっと抱き寄せた。