デスゲーム
「ならもうちょいタイミング見計らってくれても良かったんじゃない?」

「へへ、つい我慢できなくて。怒鳴るわ、姉貴は大泣きするわ、見てて超楽しかった。

…でも最後は欲望に負けてしまってね」

「まあいいや。欲望は負けるためにあるからな」

「許してくれるんですか?やっぱいい人だなあ。俺志望校は白樺高校にしようかな?こんなにかっこいい先輩がいるから」

「お?そうしろそうしろ。あそこは気軽でいいから。

例えば、委員会は仮眠し放題だし。それが風紀委員でも例外なくだ」

「マジですか?姉貴の話しとは正反対っすね。そんなにゆるいだとは知らなかった」


以外に会話が弾む。何だろう、この歯車の噛み合い。喋り方は生意気混じりだが、チャラい要素は全くない。身なりも整っている。

ふと横に視線を送ると白玉がおとなしく道路の花とじゃれてた。


「ははっ、だって沙弥は学校のイメージを守る守護神……」

「うっるぅっさあぁーーい!!!」


とうとう沙弥が帰ってきた。顔を真っ赤にしながら俺の腕を解き、腕組みしてる俊介へとズカズカ詰め寄る。
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