私と愛しいカサブランカ
【彼】「君たち、もう逃げられないぞ」
瓦礫の下から現れた彼は身長198cm、スリムでモデルみたいな美形でした。
【悪党頭】「貴様、俺等を知ってて割り込んでくるんだろうな!」
男達は彼を取り囲み手にした鉄パイプで一斉に殴りかかったの!なんて卑怯!
【彼】「あぶない!よけてーー!」
やられちゃう!
思わず目を瞑って叫んじゃった。
【悪党1】「ははははは!もう手遅れだよ!挽肉のできあがりだ!」
男達は何度も何度も彼に殴りつけたの。
【彼】「安心しろ!」
彼は高くジャンプすると私の後ろに降り立ち、そっとコートをかけてくれたの。
【彼】「俺は空手をやってるからな。あんな攻撃かすりもしなんだ。」
そういって笑顔で私を気遣ってくれて・・・。
その時、彼の笑顔は死んだタケルの笑顔と重なって思わず胸が高鳴ってきたの。
【彼】「君を泣かせた罪は彼らがこれから死を持って償うことになる。」
そういうと彼は男達に殴りかかりました。
【悪党頭】「ガガーーーン!ぐはああああああああーーーーーー!ぐちゃっ!」
すごい!男達のリーダーは彼のパンチで吹き飛びビルの下に落ちていっちゃった。
【悪党達】「兄貴がやられたーーー!逃げろーーーー!」
リーダーを失った男達は一目散に逃げ去っていったの。助かったーー♪
【私】「私のために・・・殺しちゃったの」
彼を巻き込んでしまって私はちょっと良心がうずいちゃったの。
でも彼は
【彼】「安心しろ、寸止めだ。死にはしない。」
そういって子供のような無邪気な笑顔を向けて私をお姫様だっこしてくれたの。
このとき私は恋しちゃったんだろうな。
そうして私は彼に抱えられたままホテルへと入っていったのでした。

でもそれが惨劇の始まりだなんてその時の私は気づきもしなかったの、だって女の子だもん。
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