LOVE★CAKE


「愛香・・」


「あっ、ごめんなさいっ・・」


一樹から逃げるなんて、最低。


むしろ近づきたいのに。


「俺が、怖い?」


必死にブンブンと横に振る。


怖い、違う。


怖いわけじゃない。


違うの、だから。


そんな悲しそうな顔しないで。


「好きっ・・・」


気づかぬ間に流れていた涙を拭いながら、言った。


「好き、一樹が好きなのっ」


その直後に、私の大好きな匂いがした。



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