LOVE★CAKE
ぎゅーっと抱きしめられる。
「頼むから、俺の前からいなくなるな」
「っ、一樹」
震える一樹の体を、包み込むように抱きしめた。
きっと、一樹も苦しんでたんだよね。
「俺、あの時ムシャクシャしてて」
ゆっくり、一樹は話してくれた。
会社の人との関係が上手くいかないこと。
プレッシャーで、仕事のことばかり考えていたこと。
私に・・・怒りという形で思いをぶつけてしまったこと。
「愛香は心配してくれてたのに・・・ごめん」