タイムリミット(短)
しーん、となる教室。
あたしはちらっと自分のひいた割り箸を握っていた手の中を開く。
わーおぅ………
いっちばーん……。
『1番の方だーれ!?』
隼人さぁん……それはきついよね。
間違ってあたしレズという可能性もあるんですよね。
あたしは怖ず怖ずと手をあげた。
『まじっ!?未姫奈と誰々!?』
やっとみんながしゃべりだす。
きっと自分の番号じゃないからだ!
なんて嫌なやつら!
他人事だと思ってんな!
『じゃぁ5番は!?』
あぁお願いします。神様。
どうかどうかせめて
あたしをレズにはしない―――
『へーい』
で。って…え?
『那智じゃーん!!』
『那智うらやましいんだけどっ!』
『未姫奈だったら俺なりたかったし!』
なー………那智?